第1章‐11🐾 犬猫の距離を縮める“関係づくり”|多頭飼いの初期トラブルを防ぐには?
新しい家族を迎えた最初の数週間… 担当:しずく・永遠
新しい家族を迎え、犬と猫が同じ屋根の下で暮らし始めた――。
喜びとともに始まる多頭飼い生活ですが、いざスタートしてみると「思ったより距離が縮まらない」「いつもにらみ合っている」「一緒に遊ぶどころか近寄らない」なんてこともよくあります。
犬と猫の性格や生活リズムは、根本的に違います。
そのため最初の数週間は、どうしても“お互いに探り合い”の時間があります。そこから、少しずつ関係を築くことで、穏やかで優しい空気の犬猫ライフが生まれてきます。
この記事では、そんな“同居まもない時期”に焦点を当て、犬猫の距離を無理なく縮めるためのノウハウを営業部のしずく・企画担当の永遠が中心になってお伝えします。

…緊張するニャ…おてやわらかによろしくニャ…

とわ坊殿。 一緒に頑張りまっせ。その前におやつ食べまっせ♪

……おやつは終わってからニャ・・・
犬猫が距離を取るのは自然なこと
「うちだけ仲が悪いのかも…」と不安に思う必要はありません。
犬と猫が一定の距離を取るのは自然な反応です。
猫は本来、縄張り意識が強く、相手の存在を慎重に観察する動物。
一方、犬は好奇心旺盛で、すぐに相手の匂いを嗅いだり後をつけたりします。
この性格の差が、同居初期のすれ違いを生みます。
特に猫にとって「新しい匂い=警戒対象」。
だから最初は高い場所や隅に逃げても、全く問題ありません。
焦らず、“無理に仲良くさせない”ことが成功の第一歩です。

…誰もが最初は警戒するニャ…
主に初期に見られる行動と心理(サイン)を知る

犬や猫の行動と心理、それに基づいた飼い主の対応について表にしてみましたぜ♪
| 行動 | 心理(サイン) | 飼い主の対応 |
|---|---|---|
| 猫が高い場所に避難 | 安全を確認中 | 無理に下ろさない。視線を合わせない |
| 犬がついて回る | 好奇心・警戒心 | 優しく呼び戻し距離を取る |
| お互い無視している | 落ち着いてきたサイン | 干渉せず静観する |
| 猫が唸る | 自分の縄張りを主張中 | 怒らず、部屋を区切って休ませる |
「お互いを認め合う」段階を大切にしたいところです。
犬猫たちが互いに無関心な時間が増えてきたら、それは信頼の兆しです。

あたいは最初、とわ坊がぬいぐるみのおもちゃかと思いましたぜ(笑)。

ホント最初は怖かったニャ… 食べられるかと思ったニャ…

遊びたかっただけでっせ♪

…遠くからしずく課長のこと何日か見てたニャ… しずく課長のことがだんだんわかってきたニャ…

あたいもそうでっせ♪

2週間後くらいだったかな?永遠がしずくのケージの上で寝てたのwww

…いい寝床見つけちゃったニャ・・

あたい・・・あの時はうれしすぎてお腹減りましたぜ

……お腹減るのはいつものことニャ(笑)…

社長も涙ぐんでましたね(笑)

うん。あの時は”心開いてくれた”と思って嬉しかったなー。
ホント心がほっこりしますよ(笑)
飼い主が“中立役”になることが大事
新しい家族を迎えてから大切なのは、飼い主の立ち位置です。
どちらかを特別扱いすると、もう一方が嫉妬して関係がこじれることもあります。
特に新入りを迎えたときは、先住側が不安になりやすい。
「自分の居場所が奪われた」と感じてしまうのです。
そのため、飼い主は先住側を優先的に関わりながらも、“平等な安心感”を与える必要があります。
🐾 信頼を深める工夫
- おやつは「交互に」与える(先住側が先)
- 遊び時間は「順番」を決めて行う(先住側が先)
- 甘やかすときは「名前を呼んでから」
お互いに「自分も愛されている」と分かれば、もう片方を敵と見なさなくなります。
飼い主は、何があっても焦らず冷静に
飼い主がハプニング等で焦ったり、声を荒げたりすると、その緊張は犬猫にも伝わります。
落ち着いた声のトーン、一定の生活リズム
それらが、犬猫にとっての「安全信号」になります。
- ケンカが起きたら、無理に止めずに“空気を変える”
→ 照明を落とす、別室で休ませるなど、焦らず落ち着いて対応 - 飼い主が“堂々としていること”が一番の安定剤
トラブルやハプニングを“失敗”ではなく“学び”と考える
犬猫同士で威嚇や軽い追いかけ合いが起きても、すぐに「失敗した」と落ち込まないでください。それは犬社会・猫社会の自然な過程です。
ただし、次のような状態が続く場合は要注意です。
- 威嚇が何日も続く
- 食事・トイレを我慢してしまう
- 片方が部屋に入らなくなる
この場合は、短期間でも距離をとること必要要。見えない仕切り(サークル・ゲートなど)で距離を取りつつ、「相手がいても自分のスペースがある」と学ばせてあげましょう。
一緒の時間を“少しずつ”増やしていく
焦らず、少しずつ一緒にいる時間を作ってください。
1️⃣ 同じ空間で過ごす時間を10分 → 30分 → 1時間と延ばす
2️⃣ 食事時間だけは別々のまま保つ
3️⃣ おやつや遊びの時間でポジティブな印象をつくる
上記の対応を試してみてください。仲良く寄り添う姿を目指すよりも、「お互いに気にせず過ごせる」関係が理想です。しつこいようですが焦らないことです。
犬猫が同じ部屋でくつろげるようになれば、それだけで大成功です。
関係が落ち着いてきた“3つのサイン”
1️⃣ 両者が同じ部屋で昼寝をするようになる
2️⃣ 食事や遊びに干渉しなくなる
3️⃣ 飼い主への甘え方が以前と変わらなくなる
これらが見られたら、犬猫間で信頼関係が築けたといえるでしょう。

とわ坊殿。そろそろおやつの時間になりまっせ。まとめに入りまっせ。

ボクも眠くなってきたニャ… まとめるニャ…
まとめ
- 最初の頃は犬猫間で一定の距離をとるのは自然な反応。無理に仲良くさせようとしないこと。
- とにかく焦らず冷静でいること。
- 飼い主は先住を優先にしつつ中立を保ち、空気を穏やかに保つことが最大の鍵
- トラブルは失敗ではなく学び。関係を再調整するチャンスと考える
時間をかけて少しずつ育てていきましょう――

飼い主さんは…ボクたちのこと…あまり難しく考えなくていいニャ…

とわ坊の言う通りでっせ♪ そばにいてくれたら、あたい達で勝手に解決しまっせ。

そういえばしずく課長… 福ちゃんが初めて来た時も… 食べようとしてたニャ(笑)…

小っちゃくてべっぴんなぬいぐるみかと思いましたぜ。

クンクンしてたら福ちゃんの猫パンチもらって面白かったニャ(笑)

右ストレートと左フック… なかなかのパンチでしたぜ。

あははー ふーくパーンチ♪ よかよかー♪

福のパンチは現在進行形ですwww。
専務のひとこと
新しい子をお迎えした後の体験談
新しい子を迎えた直後の数日は、家の空気が少し変わります。先住の子が落ち着かなくなったり、急に甘えん坊になったり、新入りが探検に夢中でまわりが見えなくなったり…。
最初の1週間は、無理に距離を縮めようとせず、それぞれが“安心できる場所”を見つけることを優先してください。
飼い主が見守りながら、いつもと同じ声・同じリズムで過ごすこと。それが、犬にも猫にも「大丈夫だよ」と伝わるいちばんの方法です。
1か月もすると、ちょっとした変化が見えてきます。同じ部屋にいる時間が長くなったり、においを嗅ぎ合う姿が見られたり。それは“信頼の芽”が出てきた証拠です。あわてず、比べず、焦らずに、ゆっくり育てていきましょう。
半年ほど経つころには、きっと自然と“暮らしのリズム”が整ってきます。
完璧に仲良くなることを目指すより、お互いに穏やかでいられる距離を見つけること――
それが多頭飼いを続けるうえで、いちばん大切な心得です。
犬も猫も、そして飼い主も、少しずつ成長していきます。だから、今日の小さな進歩を大事にしてください。それが、いつか振り返ったときの「幸せな日々」になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。”多頭飼いが初めての飼い主さん”にとって参考となる記事になっていたら幸いです。
一緒に犬猫ライフを楽しみましょう♪。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました🐾
今回の“多頭飼いノウハウ”が、犬猫たちとの生活に役立てば嬉しいです。
次回もぜひお楽しみに♪
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